
【Pandemia y música②】
コロナ禍が予想以上に長期化していますね。
この1年間で、コロナ禍に影響を受けた曲はスペイン語圏でも数えきれないほどです。
振り返ると、ちょうど去年の今頃は、ここまで深刻化すると思っていなかったためか安直で軽い内容のものが多かったように思います。
例えばこの2曲。
Kaseeno「Coronavirus」
Mister Cumbia「cumbia de coronavirus」
音楽性もファッションもまったく結びつかない2人ですが、どんなジャンルにも軽いノリの人たちが居るもんだ…
なんて思っていたら、いつのまにかタッグを組んでいてびっくりしました。
Mister Cumbiaの曲は、SpotifyのBailarチャートでアルゼンチン、ボリビア、チリ、コロンビア、コスタリカ、グアテマラ、パラグアイ、ペルー、ウルグアイ、スペインのエクアドルで1位、ホンジュラス、メキシコで2位というまさかの大人気 。
コロナコロナと歌詞の中で連発して、日本なら「不謹慎な!」と怒られるような曲もあっさり受け入れられるのですね。
そういえばレゲトンスターのBad Bunnyも「CoronaVirus」という直球なタイトルの曲を発表していましたが、数ヶ月後に本人から陽性反応が出たため、予定されていたイベントを全てキャンセルするという事態になりました。それ以降、何となくこの曲を封印したがっているように見えます。
次は真面目な曲です。
世界の名プロデューサーを虜にするキューバンジャズ界の歌姫、Daimé Arocenaの「Para el amor:Cantar!」をご覧ください。
各国に住むキューバ人たちから送られたステイホーム動画には、笑顔の裏にチラリと憂いも感じられます。誰しもが少しの不安を抱えながら暮らす毎日ですが、それを優しく包み込むような詞とのびやかな歌声は、澄んだ水のように心を潤してくれます。
冒頭の太鼓とダンスは、ダイメも信仰しているSanteríaというアフリカ由来の宗教儀式のもので、ここにダイメの「祈り」を感じることができます。
プエルトリコからは、Calle13のラップ担当、Residente。彼はこの1年間、積極的に過去の曲をセルフカバーしています。
ちょっと過激だったり下品だったりしますが(私は好き)昔から社会派MCである彼は、中南米における弱者をテーマにした人気曲「Latinoameríca」や、差別や弾圧に耐える人々を描いた「Aguante」などを改めて歌うことで、このコロナ禍において新しい意味を持たせています。
特に「Aguante」は、刑務所での感染症対策を求めて大規模な暴動の起きたコロンビアに向けたメッセージとして発信され、多くの人の共感を得たようです。
ちなみに、離れて暮らす家族への愛を込めた「René」という曲では、ゲストボーカルにRubén Bladesが!72歳ですが変わらずハリのある歌声ですね。右側のママ役は本当のお母さんでしょうか?
最後に、昨年10月にUPされた
Real Black Ft J Guelmi & Big Popaによる「Se Acabó La Cuarentena 」を。
これはコロンビア発のSalsa Chokeと呼ばれる新ジャンルのダンスミュージックです。
従来のサルサよりストリート寄りのダンスとパーカッション主体のサウンドは、クラブ映え間違いなし。日本でも流行らせていきたいところです。
さて、なぜこちらを紹介したかというと、タイトルが「Se Acabó La Cuarentena」つまり「自粛は終わったぜ!」ということで踊り散らかしているのですが…
いやいや、ぜんぜん終わってないですから!!
本当にお気楽な人たちです。そこが大好きなんですけど。